『ピアノの本』7-9月 283号
株式会社ヤマハミュージックジャパン様
表紙画を担当しています。
編集 /株式会社SCRコミュニケーションズ
フランスで1871年に設立された「国民音楽協会」がテーマです。
19世紀フランスではオペラが流行し、交響楽や器楽はほとんど興味を示されませんでした。
そこでサン=サーンスをはじめ、フォーレやフランクといった音楽家たちが協会を立ち上げ、
お互い協力しながらコンサートを開催し、フランス人ならではの音楽を追求していきます。
セザール・フランク
教会オルガニストでもあり音楽院教授として後進を育てることにも尽力しました。
温厚で控えめな性格の人で生徒たちに人気の先生だったようです。
ガブリエル・フォーレ
いろいろな資料や伝記にとても優しく気取らない雰囲気の人と書かれていました。
気難しいサン=サーンスとも友人でした。
パリの音楽院で教授もつとめて、
ラヴェルが生徒としてフォーレのクラスに来て教えたこともありました。
サン=サーンス
モーツァルトのように神童と呼ばれ、絶対音感を持ち
初めての作曲は3歳のころだったというのでびっくりします。
性格は気難しい人だったようで他の人に対しても辛辣だったようです。
旅行好きで27ヵ国を179回旅し、フランス国内も100回以上旅行していたようです。
サン=サーンスは一度結婚していますが、2人生まれた子も小さいうちに亡くすこととなり
離婚してからはずっと一人でした。
そんなサン=サーンスが年をとってからそばにいたのが犬のデリラでした。
当時人気だったポートレート写真家ナダールにデリラの写真を取ってもらったして
かわいいエピソードです。
彼らが国民音楽協会を設立する直前に、
ドイツ統一をめざすプロイセンとフランスの間に1970〜71年に普仏戦争が起こり
フランスは敗北しています。
フランスらしい音楽を、という想いはとても強いものだったのでしょう。
ちなみにパリのカフェの歴史は古く、パリの最古のカフェは
1686年にカルチェ・ラタンに創業したそうです。
それから流行のエリアはあちこち移り変わりながら文学など芸術家のサロンになったり
革命家が集まる政治的なサロンになったりしながら人の集う場所としてにぎわい現在に至ります。
音楽家達もカフェでこれからのフランスの音楽について語り合ったかもしれません。
柴崎早智子
シバサキ サチコいきいきかわいいキャラクター、描きます。
私は子どものころから動物、植物、昆虫などの生き物を観察したり
その生態について知ることが好きでした。
自分とは異なる姿や生きるための知恵は今でも色褪せずに
すごいと感じることばかりです。
それに大人になってからはなじみのなくなった思考や感じ方をする
小さな子ども達もおもしろく、すごいなと思ったりして
そうして彼らをいきいき描きたいなと思ってきました。
今は自分の周囲の子ども達が大きくなっていくのを見て
そしてスピーディーに変化する日本や世界の情勢を観察しながら
彼らが少しでものびのびと生きるには
どんな生きるための知恵があるんだろうと考えたりしています。
彼らの学びや心の豊かさについても考えながら
私の好きな世界をいきいきと描くことに取り組んでいます。
子ども、教育、生活をテーマにした作品を中心に描いています。
ちょっと笑えるようなシチュエーションが好きです。
児童書、雑誌、広告等で活動中です。
プロフィール
1979 栃木県宇都宮生まれ
2007イラストスクールPALETTE CLUB SCHOOL
イラスト基礎Aコース10期修了
2008 イラストレーション青山塾 ドローイング科10期修了
2011 〃 13期修了
2012 〃 14期修了
(2009〜2010年の間には出産と 東京から山形への移住がありました。)
2013 フリーのイラストレーターとして活動開始
賞歴・ HB Gallery File competition vol.23 2012 副田高行さん大賞受賞
個展やグループ展にも開催・参加してきました。
現在は絵本制作にも取り組んでいます。