株式会社ヤマハミュージックジャパン様　

フリー冊子『ピアノの本』

表紙画を担当しています。

編集 ／株式会社SCRコミュニケーションズ

1-3月号 277号

ウィーン古典派の１人のモーツァルトの旅

ウィーンでマリア・テレジアにピアノを称賛された６歳の旅、

パリで国王一家へ演奏を披露した後、船でロンドンへ渡り、

バッハの末の息子クリスティアン・バッハと出会った旅、

オペラを作曲・上演したイタリアの旅、そして故郷で宮廷音楽家になったものの

窮屈さを感じてフリーの音楽家としてウィーンへ旅立つモーツァルトです。

4-6月号 278号

ウィーン古典派の１人ベートーヴェン

新緑の季節に「ベートーヴェンの散歩」をテーマに描きました。

彼は作曲のためのメモをもって雨の日でも散歩していたそうです。

「田園」の表題がつけられた《交響曲第6番》では、風景のイメージを表現するだけでなく

自然から人が受ける感覚や感動をも追求して作曲されました。

難聴に苦しみながらも新しい音楽を求め、そして後に初めて音楽を芸術へと昇華させた人物として

楽聖と呼ばれました。

　

7-9月号 279号

この号からロマン派の時代に入ります。

シューベルトと《魔王》、メンデルスゾーン《真夏の夜の夢》です。

シューベルトの《魔王》はドイツの詩人ゲーテの同名の詩から採られ、

メンデルスゾーンの《真夏の夜の夢》はシェイクスピアの物語を音楽で表現した作品です。

この時代は作曲家達がそれぞれの個性を追い求め出した時代でもあります。

また新しい音楽家たちは自分たちの少し前に現れた偉大なベートーヴェンを超えて

新しい音楽の世界を切り開けるのかというプレッシャーもあったそうです。

　

10-12月号 280号

ロマン派の２回目となる号です。

ショパンとリストとパリのサロン文化がテーマです。

この２人は1830年代にパリで出会いました。

サロンは当時の貴族や富裕層の邸宅でさかんに開催された

社交場のことです。芸術家も多く招かれていました。

絵の中にはショパンの恋人でフランスの作家でもあるジョルジュ・サンド、

リストの愛人のマリー・ダグー伯爵夫人もいます。

画面右下にいるのは『民衆を率いる自由の女神』の絵で有名なドラクロワです。

彼はショパンとサンドの友人で二人の肖像画も描いています。