制作過程あり 羅生門
打ち合わせの時に制作過程のどのステップでご確認いただいたほうがいいか、ラフのラフさ加減はどの程度か、といったことをすり合わせるときに何かと便利なので制作過程もアップしております。
こちらは装画コンペに出した作品で、芥川龍之介の羅生門を題材にしています。時代は平安時代。大飢饉の最中の出来事です。
“そうして体を出来るだけ、平にしながら、頸を出来るだけ、前へ出して、恐る恐る、楼の内を覗いて見た。”
という、老婆が髪を引っこ抜くシーンの直前の一文をもとにしています。
老婆のシーンが有名なのですが、下人のターニングポイントはここだと思って描きました。
●完成形

●モノクロラフ
いくつか候補のシーンをピックアップしてモノクロでラフを制作しています。




●カラーラフ
モノクロに簡単に色をつけて大体の色のイメージを固めます。色についてのご要望がある場合は、通常はこのステップですり合わせを行います。

●完成に至るまでの迷走
入れたい要素や大まかな色についてはラフのステップで固めて、あとは無心で仕上げた方が制作時間は短縮できるのですが、こちらの絵では描き始めてから下人の服についてラフと違うっぽいぞ・・・と気づき、結構仕上げてしまってから大幅に変更しています。この絵はデジタルで制作していますが、デジタルであってもこのレベル感で変更すると大変時間がかかり大変です。ラフの段階で気づかないといけないなあとこれを書きながら反省しています。


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渡辺由美
ワタナベユミフフッと楽しい気持ちになる絵を目指しています。
老若男女、人物とその人のストーリーが立ち上がるような情景を描かせていただきます。
どちらかといえば長生きしている人を描くのが楽しいですが、描いているうちに大抵のものには愛着を感じます。最近は松を凝視しています。
多種多様な業界・規模の企業で働く方々、そのお客様まで幅広く取材した経験がありますので、法人様とのやり取りや、普段イラストを扱わない方へのご説明にも慣れております。
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bit.ly/42fXCu1
打ち合わせは対面・オンラインどちらもOKです。
詳細未定の際のご相談もお気軽にどうぞ。
使用画材はアクリルガッシュ・Adobe Frescoが中心です。
イラストレーション青山塾16期〜19期
2022 ペーターズギャラリー・コンペティション 最終選考
2020 第214回ザ・チョイス 塩川いづみさんの審査 最終選考
2018 第207回ザ・チョイス 長場雄さんの審査 最終選考

